2009.03.05 (Thu)
祝祭の衣裳展 ~ロココ時代のフランス宮廷を中心に~
マリー・アントワネットの生きたロココ時代の華やかな宮廷衣装が展示されているという「祝祭の衣裳展」に先日でかけてきました。
ウエスト部分は思いっきり細く、そして長いスカート部分はパニエを使い左右にたっぷりとふくらんでいて、まさにお姫さまスタイル。それ以上にすごいのが、再現されたヘアスタイル。キャバ嬢も真っ青な盛り髪でございました。
当時のモード・リーダーであったマリー・アントワネットがおかかえの結髪師にデザインさせたヘアスタイルは前髪を高くしたもので、中に土台を入れてだんだん巨大化していくのです。それだけならまだしも、その大きく盛った髪のてっぺんに、当時の戦争で活躍した軍艦やら、流行りの庭園やら牧場やらの模型を乗っけたりするなんて、もう信じられない。頭の上にそんなに盛って、バランスとれないことないのかしら。
その後、子供を出産したため抜け毛に悩むアントワネットに、先ほどの結髪師、アントワネットのプライドを傷つけぬよう上手に今度は低いヘアモードの導入に成功するというのだから、流行、てまさに人が作り出すものだな~、と実感。
華やかに装った女性のマネキンのそばには当時の男性の姿も。これも案外目を引きました。長い上着に膝までの丈のパンツにタイツ。上着の縁やポケットなどに、フレンチ刺繍の小花が豪華にたっぷりと散らされたりしていてとても美しい。これはルグリとか、パリ・オペラ座のダンサーたちが着ると、きっととても似合いそうなくらいに華やかで素敵。
「皇帝ナポレオン1世の戴冠式」の絵の中の皇后ジョセフィーヌの衣装の復元も素晴らしい。マントがよいのです。マントといえば、Kバレエカンパニー「眠れる森の美女」オーロラ姫のとか、新国立劇場「シンデレラ」のシンデレラのマントにはうっとりしたのですが、ジョセフィーヌのもすごい。たっぷりとした真紅の表地には月桂樹やオリーブの枝などの刺繍がほどこされ、白テンの毛皮で裏打ちされているという超豪華なもの。
こんなマントまとってティアラを頭にのせて歩いてみたいものだなぁ、などと夢想したりした目黒区美術館の空間でした。「祝祭の衣裳展」は、3月29日(日)まで。月曜休館。
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