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2013.05.26 (Sun)

「ナブッコ」 新国立劇場 5月25日 14:00

ひゃっ、一瞬そこはデパートの海外高級ブランドのフロアかと錯覚。

新国立劇場の客席内に足を踏み入れば、目の前に広がる舞台には、エスカレーター2本(さすがに稼働はせず)まで備え付けたブランド売り場をイメージさせる2フロア。上演前の時間だけれども、買い物途中の客に扮した人々が、売り場特有の光で煌々と白く照らされながら思い思いのポーズで行き交っている。

おいおいおい、「ナブッコ」初心者の自分にいきなりこの舞台かい??!!の思いは、勢いのよい序曲演奏中に奇妙な踊りまで始めた買い物客をみながら更にふくらんでいったのだけれど・・・結論から言えば、


ものすごく面白うございました。


何せインパクトあり~のメリハリきき~のノリノリ~の演奏に、心がぐいとつかまれた。反射神経よろしいオケの鳴りには聴いている方の気持ちも高揚してくる。ナブッコ、アビガイッレ、ザッカーリア・・・とキャラクターがそれぞれに立つ歌手の歌いっぷりには、物語にのめり込むこともでき、加えて合唱力を堪能。演奏がよければ、突拍子もないと思えた演出を楽しむ余裕も出てくる。

ショッピング・フロアの舞台で繰り広げられる破壊・暴力行為は、昨年起きた反日デモで略奪・破壊された日系デパートを思わず連想させるほどに生々しく、生理的嫌悪を覚えさせるほど。時代に即した演出である場合には、遠い昔の、現代からはほど遠い世界の出来事として、今に生きる自分の世界と切り離して気楽に舞台に没入することができるのに、今日はそういうわけにはいかなかった。

テロリストを想起させる仮面、店先のウィンドウを割り蜘蛛の巣状に罅入れさせてしまうナブッコのバットの一撃、棒の突き刺さる片目に血しぶきの跡が見えるキューピーの大首を持つ偶像・・・秩序の保たれているはずの今の社会でも、何かのはずみでひょっとすれば自分も巻き込まれてしまう可能性もある身近なアクシデントとしても受け止められる舞台。身を切られるような不快感を伴いながら、人間の欲望の本質は、結局いつの世にも変わることもなく、それでもそこに救いを見出そうとする思いを繰り返して持とうとするのがまた人間であることだな~、なぁんて考えたりしながら、演奏終了、大拍手。



そうそう、幕間のひと時も終わる頃に気がついた。なんやらホワイエで人だかり。あら、美形の外国人男性4人が写真撮影に応じている。歌手のお顔もろくに知らない自分だけれど、あぁ6月公演の「コジ・ファン・トゥッテ」の面々の皆様よね、と当たりをつける(指揮のイヴ・アベル氏もいらしたと後で気がついた)。便乗して4人の皆様の間に挟まれ写真を撮らせて頂いた。皆様とてもフレンドリーで嬉しい♪ ここのところモーツァルトがちょっと気になりだしてきていて、新国の「コジ・ファン・トゥッテ」もちょうど楽しみにしているところ。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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