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2012.10.04 (Thu)

「オネーギン」 東京バレエ団 9月28日 19:00 東京文化会館 その2

もう吉岡さんのタチヤーナが素晴らしかった。鏡から現れたオネーギンとのパ・ド・ドゥで、一瞬のうちにオネーギンに空中を振り回される、息もつかせぬ鋭いリフト。その連続は、タチヤーナの体重をまるで感じさせることがない。それらはこの世で起きたことではなく(実際にタチヤーナの夢の中の出来事であるのだけれど)、愛の理想の世界での、理想の愛への飛翔に感じられる。素晴らしい。特に前半が素晴らしかった。

エヴァン・マッキーのオネーギンも、見事に高く美しいアントルラッセを連続させるのだが、この場面、どうしても目がいくのは吉岡さんのほう。白のナイトドレスをまとう細い身体が、オネーギンのサポートで心を自由に飛翔させる。質量を感じさせない夢の世界が広がっていく。

タチヤーナの、これまで心の奥に、密かにその時を待ち眠っていた場所の扉が、一気に開かれた。そこからは、彼女の熱い思いが怒涛の勢いで溢れ出してくる。本好きの少女から恋を知った女へと、蝶がさなぎを脱ぎ捨てたように、オネーギンへの思いに胸を一杯にする変貌の遂げようが、激しくドラマティック。(続く)


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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