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2012.04.23 (Mon)

「ドン・ジョヴァンニ」 新国立劇場 4月22日 14:00

「ドン・ジョヴァンニ」の感想。よかったところとか、箇条書き。

  1. マリウシュ・クヴィエチェンの颯爽とした色悪ぶりが輝く。スタイリッシュな衣装を引き締まった身体で美しく着こなすドン・ジョヴァンニ。女を誘惑する甘い歌声もよいけど、あくどく響かせる腹からの笑い声も魅力的。死者(?)の手に誘われ、奈落に沈みゆくテーブルの上でのもがきっぷりもみもの。


  2. レポレッロの平野和さん。日本人離れした身のこなし。遠目には、ヨーロッパの人としか見えません。蹴りの足も高く上がること。クヴィエチェンとの絡みが抜群。ドン・ジョヴァンニの身替りでエルヴィーラを誘惑させられる平野さんと、そのレポレッロに動きを振付けてやるクヴィエチェンと、コミカルな息の合い様、間合いが愉快なことこの上なし


  3. 抜群に切れのよい管弦楽の演奏。時には羽根のように軽やかに、時には甘美に情緒的に、時には不気味悪く、雄弁に場面を物語る。襟元に袖口に眼鏡に赤のアクセントをきかせるエンリケ・マッツォーラの指揮のもと、反射神経よろしく鋭い反応をみせるオーケストラの締まりある響きの心地よさといったら。


  4. 舞台美術が素敵。チェスの盤をイメージしたメリーゴーラウンド風のモノトーンのセットに、結婚式に集う人々の花柄の華やかな衣装、あるいはドンナ・アンナとドン・オッターヴィオの喪服の黒が美しく映える。第二幕の、ライティングで色を変える屏風絵風な冬の森の光景も素敵。


  5. 妻屋秀和さんの騎士長の石像。ま~っ白に塗られたお顔に白い鬘に白い衣装。すっくと立つお姿は、どこからどう見ても石像にしか見えない。カーテンコールの登場でも、あっ、石像が動いて出てきた、と思ってしまうくらいなリアル石像。拍手を受ける明るい光の中で見れば、ただの真っ白塗りではなく、暗い色のシャドウを入れてあるのがよくわかった。なるほど、石像なりの立体感出してるんだ~、と思った。


  6. 美しきドンナ・アンナ、アガ・ミコライ。魅力あふれるドンナ・エルヴィーラ、ニコル・キャベル


  7. ドン・オッターヴィオのダニール・シュトーダ、父を殺した犯人はドン・ジョヴァンニだったと気づいたアンナに対し、彼女の心の安らぎこそが、と歌う声が繊細で心優しい。


  8. ドン・ジョヴァンニの悲劇の後の明るい重唱。演技力の卓越した皆様の重なる声に締めくくりの説得力を感じる。ドン・ジョヴァンニの遺品が散見されるところに余韻あり。


  9. ・・・・・と素晴らしい公演であったのだけれど、ど~も今の自分は「ドン・ジョヴァンニ」の音楽にさほどの愛着を覚えることができず、時折ウトッを何度か繰り返す。修行し直してきます。いつかは好きになれるかな。



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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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