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2012.04.10 (Tue)

「オテロ」 新国立劇場 4月7日 14:00 その3

イアーゴのミカエル・ババジャニアンが悪党だったなぁ。やや猫背気味で、常に陰鬱なハの字眉。「乾杯の歌」の奇妙な半音階下降も悪人のノリで生き生き。

オテロにカッシオの偽の寝言を、寝室のベッドを見せながら聞かせる狡猾さは悪魔の誘惑。邪悪な囁きがオテロの心の弱い部分に忍び寄る。ババジャニアンのイアーゴの魔手に、次第にオテロの弱さが絡め取られていく。とても怖い。

ババジャニアンは声だけではなく動きもイアーゴそのもの。妻エミーリアの手からデズデーモナのハンカチを取り上げ素早く2度腕をぐるりと回す勢いが不埒。第3幕幕外の場では、オテロを陥れるべく「ハンカチ・・・」と囁き、幕内へ消えるのも、背筋がぞぞぞっとするワンシーンだった。こんな人に身近にいられたらたまらないという見本のような奸佞邪知ぶり。イアーゴがあまりに堂に入った悪者なので、その奸計に簡単に陥るオテロが間抜けにみえてくるくらい。

マリア・ルイジア・ボルシの清楚なデズデーモナ。愛する夫オテロに命を奪われ「何の罪も無く死んでいく」と横たわりながら歌う姿が涙を誘う。

イアーゴの策略を明るみに出すエミーリアの清水華澄さんの切迫感に説得力あり。ロドヴィーコの松位浩さんが立派だった。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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