FC2ブログ
2012.01.16 (Mon)

<ニジンスキー・ガラ> 東京バレエ団 1月14日 15:00 東京文化会館 その2

「レ・シルフィード」
プレリュード:小出領子
詩人:木村和夫
ワルツ:高木綾
マズルカ:田中結子
コリフェ:乾友子-渡辺理恵

「牧神の午後」の平面の世界から三次元の世界に立ち戻った「レ・シルフィード」。コールドの白のロマンティック・チュチュが、絵を描くように舞台に舞い散る様子がとても美しい。ダンサー達が時には息をひそめて静止画の一部と化し、舞台の上に様々なデザイン画を描き出す。

詩人の木村さんがしなやかに美しい繊細さをもって、作品の世界観を体現していた。女性はどうしても二階堂由依さんに目が行ってしまって・・・すらりと伸びた手足に小さな顔、ロマンチックチュチュが美しく映える柔らかい表情にとても惹かれた。


「ペトルーシュカ」
ペトルーシュカ:ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ:佐伯知香
ムーア人:後藤晴雄
シャルラタン:柄本弾

ロシアの街の喧騒の場面が好きだ。曲芸を披露する女の子たち、競い合ううちに喧嘩騒ぎにまで。風船を持った子供達。コサックダンスを快活に披露する賑やかな男たち。酔っ払い。兵隊さん。舞台の上に所狭しと活発に動き回るダンサー達に、生きている街の息遣いを感じる。

そしてマラーホフ。彼は哀しい人形ペトルーシュカそのもの。カーテンコールでその表情をゆっくりとみることができた。口角の片方を上げ、片方を下げた化粧、眉も左右非対称に描かれた滑稽な顔つきに浮かぶ人形の哀しみを湛えた目!マラーホフ自身、そこにペトルーシュカとして存在しているとしか言いようのない表情に、なんだか胸が一杯になった。すごいなぁ、マラーホフ。

マラーホフのペトルーシュカの伸ばされた手からは、しなやかに力が抜かれる。自分自身を物体としてみせる姿が哀しい。人形としての哀しみ、運命に激しく抗うこともできず、行き着くところにただ流されていくような哀しみに大きく胸を打たれる。

後藤さんのムーア人、カーテンコールでは白い歯をみせた笑顔だった~。 あっけらかんと楽しげな男性陣の開脚ジャンプ、そして奈良春夏さん、田中結子さんの伸びやかで派手なジプシー女の明るさ、賑やかさが、ペトルーシュカの哀しみと対極に位置される。「ペトルーシュカ」でも二階堂さんの長身は光り、ロシアの街娘としての快活な表情と動きに、目がいつの間にか彼女を追ってしまう。

今回の<ニジンスキー・ガラ>公演のマラーホフは、動きそのものはもとより、役に成り切る表情が素晴らしかった。とても惹きこまれた。マラーホフの世界を堪能できた。素晴らしかった。


関連記事

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

EDIT  |  23:58 |  バレエ公演  | TB(0)  | CM(0) | Top↑

コメントを投稿する

URL
COMMENT
PASS  編集・削除に必要
SECRET  管理者だけにコメントを表示
 

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック


 | HOME | 

最近の記事

カテゴリー

カレンダー

FC2カウンター