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2011.11.08 (Tue)

「パゴダの王子」 世界初演 新国立劇場 10月30日 14:00 その4


新国立劇場 2011.10.30   


さくら姫、王子、皇后エピーヌ、皇帝、道化とくれば、次に気になるのは東西南北の王達。

いや、その前に、サラマンダーの出で立ち。菊の国の王子の眠る巨大な壺から這い出てきた異様な生物。人間にはあり得ない身体の縞に、ドレッドヘアらしき髪はノーブルな王子からかけ離れた怪奇性を感じさせる。人間離れした爬虫類系の動きには、思わず目をひきつけられた。

そして、戯画化されたような4人の王達の衣装にも初めはびっくり。髭面の北のロシアの王(八幡顕光さん、跳躍力はピカイチ)は、コサック兵のよう。東の中国の王(古川和則さん)は頭は辮髪、裸に近い身体を首輪・腕輪・足輪で飾り、胸にも背にも赤いドラゴンの入墨の装飾。西のアメリカの王(マイレン・トレウバエフ)は、国旗の配色の衣装に頭にはシルクハット。ステッキを軽快に振ってみせる。南のアフリカの王(菅野英男さん)の顔は黒塗り(最初はアフリカの王だということがわからなくて、なんて顔色の悪い人と無気味に思っていた)。背につけた羽は宝塚のよう。

たいへんに個性的な拵えの4人であるけれども、意外にも表情は無個性。それでも終幕の立ち回りで、マイレンの西の王がみせたあわてぶり(拳法を繰り出す強い王子に立ち向かおうと、鉄砲に懸命に弾を込めようとするのだけれど、間に合わずに結局やられてしまう)に、脇キャラの愛すべき性格を楽しむことができた。

サラマンダーに4人の王達の奇っ怪な出で立ちは、慣れるのに少し時間を要したけれども、第2幕、さくら姫がパゴダの国までにくぐり抜けた世界の美しい系の衣装はとても素敵。雲のデザインや、チュチュの端が泡立つようにふわりと丸まった泡の衣装などなど。

人間の姿に戻った王子や、終幕の宮廷貴族たちの衣装が中国風であることには何も言うまい。欧米の人々の目には何の違和感もないのであろう。「キモノ・バレエ・コスチューム」を追求すれば、踊りやすくするためにどうしても裾広がりの中国風になってしまうのは避けられないのかな。(たぶん続く)


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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