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2011.11.03 (Thu)

「パゴダの王子」 世界初演 新国立劇場 10月30日 14:00 その2


新国立劇場 2011.10.30  


いつもはぎりぎりに劇場に駆け込むことも多いのだけれど、新作の初演だから、と余裕を持って客席に着いたおかげで、開演前に幕前に登場した吉本泰久さんの道化をたっぷり楽しむことができた。

片身変わりの衣装、膝にはつぎのあたった股引姿、珍妙な化粧、足元はさすがに草履などではなくバレエシューズ・・・といった出で立ちの道化は、幕前の真ん中で寝そべってみたり、脚をぶらぶらさせてみたり、斜めがけの鞄からバナナを取り出して食べるそぶりをしては、劇場内での飲食はダメよとばかりに手で大きくばってんを作ってみせたり。

チューニングが始まると、おぉっ、始まるぞ~、てな感じでしぃーっと観客にアピールしてみせたり、カメラ撮影はだめよのパントマイムまで。指揮者のポール・マーフィーさんが登場すると、手も足も使って拍手したりと、快活で愉快な表情をみせる・・・

・・・とここまで記してみたところで、新国立劇場のサイトに飛び「パゴダの王子」ダイジェスト映像を初めてみてみる。3分弱という短さながら、初日の舞台に高揚した気持ちが甦ってきた。

第1幕、白足袋を着用し、平安時代の装束を模したデザインの衣装に扇を広げ、基本的に摺り足の男女の群舞に、西洋の舞をみることができるのかと一抹の不安を覚えたのは全くの杞憂。第3幕では大団円に向かい、勢いのある華やかな群舞が繰り広げられる。ここでは女性陣はもちろんポワント。

この第3幕がなかでも一番気分が盛り上がった。サラマンダーから人間に戻った凛々しい王子に、胸元・裾に桜の花があしらわれた金の帯の衣装も美しいさくら姫(小野さんきれいだった、うっとり~)。面妖な格好の4人の王を相手に大立ち回り。

裏拳、肘拳、飛び蹴りと技を繰り出す王子に、槍持ち加勢するさくら姫の姿も勇ましい。小野さんの目はきりりと凛々しく輝くのだ。王子にリフトされ、右に左にと敵をやっつける。小野ちゃん、がんばれ~って思わず応援。情けない体たらくだった皇帝も、ここでは立派な装束に身を包んで一気に威厳を取り戻し、槍でとうとう4人の王を倒してしまう。

ヒーロー・ヒロイン達が敵をやっつける姿は爽快。勧善懲悪な立ち回りにエキサイトさせられた気分のまま、さくら姫と王子のパ・ド・ドゥに突入。実の兄妹のパ・ド・ドゥなどにはきっと萌えられないわ、などと思っていた気持ちも、この時にはもうどこかに吹っ飛んでしまっていた。

そこに広がるのはめくるめくバレエの世界。小野さん、福岡さんが出てきては踊り、出てきては踊り・・・これだけたっぷりと個人芸にパ・ド・ドゥをみせてくれたのには、お腹が一杯になるくらいの大満足。清楚な美しさに香気芳しい小野さん、跳躍に回転技も余裕の美しさの福岡さん、そして絢爛たる群舞。さくらの花びらの舞い散る舞台にクラシックバレエを堪能。(続く)


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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