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2011.10.30 (Sun)

シルヴィ・ギエム・オン・ステージ2011 HOPE JAPAN TOUR Bプロ 10月29日 18:30 東京文化会館

「春の祭典」
振付:モーリス・ベジャール 音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー

なんだかすごくよかった。何がよかったのだろう。生を作り出す根源のエネルギーを原始的に躍動的に、舞踊の世界の言語で美しく表現しきる、その力にだろうか。

生贄の宮本祐宜さん、小柄ながら伸び上がるように手足を大きく使う動きに、荒々しい躍動感、焦燥感が跳ねる。内から沸き起こる原初のエネルギーの放出を感じる。奈良春夏さん、力強い体つきの男性とは対照的に、丸みを帯びた女性の美しいラインからは芯の強さが生み出される。そして、原始の本能的な力が溢れる群舞。

なんだか神々しささえ感じられる東京バレエ団の「春の祭典」だった。

「リアレイ」
振付:ウィリアム・フォーサイス 音楽:デヴィッド・モロー

薄暗い照明の中、ギエムとマッシモ・ムッルの大きな身体がこれ以上は無いというパーフェクトな動きを連続させていく。二人の衣装の短い袖から伸びる長い腕が美しく振り回され、その残像がステージの上に散る。舞台は間歇的に闇に閉ざされる。みているうちに次第に催眠術にでもかけられたような感覚に。自分の脳内の夢の中に、二人の幻影が漂っているのではないかと錯覚してしまうくらい。いつしか催眠状態に襲われた作品。

ちょっと普通にはみることのできない完璧に連続した動きの二人。踊り終えた後のギエムの輝く目に惹きつけられる。ムッルも素敵な笑顔に。

「パーフェクトコンセプション」
振付:イリ・キリアン
音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ、ジョン・ケージ、レスリー・スタック


ダンサー4人(井脇幸江、吉岡美佳、高橋竜太、長瀬直義)の動きが素晴らしい。ギエムの「リフレイ」に続き、この作品もさらに薄暗い照明。しかも何かを連想させて感情をふくらますようなことのできる作品ではないので(というか、自分にその力が無いので)、すごい動きのダンサー達に、理解できなくってごめんね、の気持ち。

「アジュー」(Bye)
振付:マッツ・エック
音楽:ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第32番Op.111 第2楽章


白黒の映像の中のギエムが、そこから抜け出すように舞台に登場してくる。モノクロームの衣装に色がつき、二次元の世界に動く身体が、三次元のふくらみを持つ。面白い趣向。映像を使う舞台は自分はあまり好まないのだけれど(生の舞台に足を運んでいるのだから、できれば映像に助けを借りぬ生身の身体の勝負をみたいのです)、この二次元と三次元の滑らかに連続する世界はとても面白かった。

変奏されゆくベートーヴェンのピアノ・ソナタの主題が新しい扉を開いていくように、ギエムの移り変わりゆく表情はなんだか神々しくもある。一人の女性が自己との対話を通し成長を遂げるというテーマは、解説を読まなければわからないところだったけれども、ギエムはこれからまたどんな変貌をとげていくのだろうなどと、作品のテーマをギエム自身とも重ね合わせてしまった。


10月31日は岩手で、11月1日には福島で"HOPE JAPAN"特別公演を行うギエムに東京バレエ団。素晴らしい公演となりますように。


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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アツい!!

ベジャールにギエム
春の祭典


アジューも
かなり、気になります!

しかし、行けそうに無く

いつも、
色々なお話、ありがとうございます!


DVD出たら嬉しいなー(笑)
513681 |  2011年10月31日(月) 06:16 | URL 【コメント編集】

513681さん、
今日は日差しが暑かったですね!

明日からはもう11月、
NHKで年末から年始に何かバレエの放映があるといいなぁ、
なんて思っているところです。
いつも訪れ下さりありがとうございます。
miya |  2011年10月31日(月) 17:19 | URL 【コメント編集】

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