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2011.10.24 (Mon)

「サロメ」 新国立劇場 10月22日 15:00 その3

「ヨハナーンの首を」・・・エリカ・ズンネガルドのサロメの、サロメたる異様な内面が幕切れに向かい迸り始める。

銀の盆の上に載せる褒美をヘロデに問われ、無邪気な笑みで答えるサロメ。娘の答えに喜びを隠せない母親ヘロディアス。うろたえるヘロデ。ヨハナーンの首の代わりにヘロデが提示するどんな宝物にもサロメの心は動かない。「ヨハナーンの首を」・・・平然とかたくなに繰り返すサロメ。首に代わる宝物を並び立て懇願するヘロデ。それを聞いているのか聞いていないのか、子供のように髪をいじりだすサロメ。「ヨハナーンの首を」と執拗に要求するサロメは、固執した思いに捕らわれた幼子のようだ。

望みのものを手に入れたサロメは、銀の盆の上のヨハナーンの首と向き合う。時には腹ばいになり、足を無造作に動かしながら、手に入れたお気に入りの玩具を眺めるように、首を見つめる。この首はもう自分のもの、片手で首をぶら下げ歌い上げる。次第にサロメを満たす官能の気配にヨハナーンのモチーフが甘く漂う。ヘロデの目には、そのサロメの姿は禍禍しく映るばかりだ。

エリカ・ズンネガルド、右脚は前に投げ出し左の脚は折ったまま、両腕を後ろに大きく回して伸ばし、上半身を前に倒して床に置かれたヨハナーンの首に口づけをする。美しい形。ここまで身を折ることができるのは、身体が柔らかいからこそだろう。私は口づけをした、お前の口に・・・恍惚と陶酔の中、サロメはヘロデの命令による兵士の衝撃の一撃のもと、地に崩れ落ちる。


うひゃ~っ、サロメの7つのヴェールの踊りより絶命まで、た~っぷりとみせていただきました。ヘロデもヘロディアスもヨハナーンもナラボートも役者っ!


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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