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2011.09.26 (Mon)

「ローエングリン」 バイエルン国立歌劇場 9月25日 15:00 NHKホール その2

「ローエングリン」。開演時間近くに客席に座すと、舞台の上には既に演出に沿った情景が広がっていた。そのうち不意に指揮台にケント・ナガノの頭が覗く。と思えば間を置かずに、ヴァイオリンの微かな震えが幾重の層となり、オーケストラピットの中からさざ波のように広がり始める。聖杯グラールの動機の導入に、2度密やかに響く高音の弦の重なりの美しさ。それにまずはとらわれてしまった。生の音が空間に生み出されるその瞬間に立ち会える至福を感じる。この感覚は、これまでCD録音を聴いていただけではわからなかった。空気の振動の静謐な波を直に感じることが、これほどに美しいものだったとは。

高音のヴァイオリンの崇高な音に他の楽器も響きを加えていき、シンバルにティンパニーが響く最高潮を迎える。そして再び穏やかな静けさが広がる頃には、どうやら舞台上に家を建てていくらしい(製図するところからちゃんとみせてくれます)演出であることも左程も気にならなくなってきて、それよりもこのオーケストラの音を堪能したい気持ちが勝り始める。(続く)


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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