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2011.08.30 (Tue)

「マノン」 小林紀子バレエ・シアター 第100回祝賀記念公演 8月28日 15:00 新国立劇場オペラパレス その2

マクミランの「マノン」といえば、ガラ公演でもしばしば登場する「寝室のパ・ド・ドゥ」に「沼地のパ・ド・ドゥ」がまず頭に浮かぶのだけれども、今回の「マノン」公演で心を惹きつけられたのは、図らずもマノンとデ・グリューの出会いのパ・ド・ドゥ。

島添亮子さん演じるマノンが、華やかな衣装で馬車から飛び降りるように舞台に飛び込んでくる。美しいマノンはその美貌で巧まずして男たちの目を惹きつけてしまう。デ・グリューもその中の一人。デ・グリューのロバート・テューズリーはひときわ大きく伸びやかな身体で、マノンへの穏やかな愛を表現していく。

島添さんは脚先までのライン、そして使い方がとても美しい。デ・グリューとの出会いの愛と喜びの踊りからは、どこか胸の締めつけられるような悲しみも感じる。音楽が短調だからか。いや、それだけではなく、島添さんのマノンには、どこか薄幸感が漂っている。重力の感じられない空気のように軽いリフトは現実感を伴わず、まるで幻影のようにも儚い。

そして、儚さとは、しばしばどこかひんやりとした温度感を伴うものだ。島添さんの軽やかでシャープな脚先の鋭い動きが、物語を緊張感をもってどんどん前に運ばせていくのだけれど、「寝室のパ・ド・ドゥ」に「沼地のパ・ド・ドゥ」では、マノンの心の熱さが伝わりにくいという一面とも隣り合わせている。(続く)


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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