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2011.07.18 (Mon)

<マニュエル・ルグリの新しき世界II>Aプロ 7月16日 14:00 ゆうぽうとホール その3

「海 賊」
振付:マリウス・プティパ 音楽:リッカルド・ドリゴ
リュドミラ・コノヴァロワ、デニス・チェリェヴィチコ

デニス・チェリェヴィチコの初々しい魅力のみえる若いアリ。メドーラの前に胸に手を当てひざまずくアリのポーズもキャラクター性に満ち美しい。初めは一つ一つの動きが直線的にも見えたのだけれど、芯の全くぶれない回転に一気に目を奪われた。コーダの回転の大技、カジョール・リヴァルタットの2連続に会場も一気に沸く。

リュドミラ・コノヴァロワのメドーラも、女性らしさを漂わせながら丁寧に踊りをつなげていく。ダブルを入れた美しいグラン・フェッテの連続。

「マノン」より 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
バルボラ・コホウトコヴァ、フリーデマン・フォーゲル

コホウトコヴァの小悪魔的なマノンにフォーゲルの美しいデ・グリュー。甘い二人の組み合わせ。マノンの心を浮かせる軽やかなリフトに、二人の熱い抱擁、止まらない口づけにうっとり。マノンに駆け寄るデ・グリューに、フォーゲルの若さの勢いが華やぐ。風が駆け抜けるように、マノンとデ・グリューの清々しい愛の喜びが舞台を舞う。カーテンコールでは、コホウトコヴァの姿を追うフォーゲルの目に柔らかい笑みが輝く。

「アレポ」
振付:モーリス・ベジャール 音楽:ユーグ・ル・バル
ミハイル・ソスノフスキー

力強く、そして柔らかく、魅力を振り撒くソスノフスキーの動き。確信に満ち、自分を誇示し、人を見透かし、どうだと言わんばかりの勢いがとても素敵。

「ラ・シルフィード」第2幕 より
振付:ピエール・ラコット(タリオーニ版に基づく) 音楽:ジャン=マドレーヌ・シュナイツホーファー
ニーナ・ポラコワ、木本全優
東京バレエ団

外は真夏のうだる暑さだけれども、舞台の上に繰り広げられる森の妖精たちの涼やかな世界感が素敵。花開くようなフォーメーションが美しい。

ニーナ・ポラコワの腕を独特の形にしたシルフィードのポーズがたおやかで愛らしい。幸せ一杯の笑顔で妖精のマジックをみせる。木本全優さん、背も高く手脚のすらっと長い抜群のスタイルのよさ。逃げるシルフィードを笑顔で追いかけるジェームズに品が見える姿が美しい。衣装から覗かせた細く長い脚を自由に軽やかに楽しく遊ばせるジェームズ。シルフィードとジェームズの間にファンタジーの空気が漂う。

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/ルドルフ・ヌレエフ 音楽:P.I. チャイコフスキー
リュドミラ・コノヴァロワ、ドミトリー・グダノフ、ミハイル・ソスノフスキー

ソスノフスキーのロットバルトがオディール、王子に絡むヌレエフ版。胸元から花弁が広がるような美しいデザインのコノヴァロワの黒鳥の衣装。ロットバルトの衣装も重厚感があり、とてもかっこいい。ロットバルトとひそひそ話しながら踊る黒鳥、このシチュエーションに王子を騙している緊迫感がありドキドキする。コケティッシュな美しさ、優雅にして残酷さを持ち合わせた黒鳥。ソスノフスキーのロットバルトは野性的な激しさの中に優雅さを覗かせる魅力がある。グダノフ、白の衣装が映える優美な王子。

「ファンシー・グッズ」
振付:マルコ・ゲッケ 音楽:サラ・ヴォーン
フリーデマン・フォーゲル
東京バレエ団

フォーゲルの身体の上半身にくっきりと浮き上がる筋肉の束が美しく震える。上半身を覆う筋肉の鎧がジャズのリズムに粋に遊ぶ。ノリよく、時にはテレビゲームのキャラのように直線的な動きをみせたり、4人の黒子が広げるピンクの巨大ファンの中から飛び出てきたり、呆気にとられる緩急が楽しい。

カーテンコールのフォーゲルの心からの笑顔の魅力的なことといったら。

「オネーギン」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ 音楽:P.I. チャイコフスキー
マリア・アイシュヴァルト、マニュエル・ルグリ

どうしようもなくタイミングのずれてしまったタチヤーナとオネーギンの心のすれ違いが胸に迫る。愛を受け入れることのできない苦しみ、受け入れられない苦しみが身を切り裂くように空を切る。二人の心の中の嵐が吹き荒れる。アイシュヴァルト、そしてルグリの鋭い表現力の深さに心を抉られる悲しみを覚える。


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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