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2011.06.28 (Tue)

「ロメオとジュリエット」 新国立劇場 6月26日 14:00 その2


新国立劇場 2011.6.26 


先月5月にみたばかりのKバレエカンパニー「ロミオとジュリエット」は、ヴェローナの街の喧騒の中、若者たちの衝動のエネルギーに満ち満ちたものだった。新国立劇場のマクミラン版「ロメオとジュリエット」公演はまた違った味わいの、上品な公演。

ジュリエットのリアン・ベンジャミン、ロメオのセザール・モラレス。この二人には、体重を感じさせない軽やかさがある。登場時、お転婆な様子で舞台に飛び込んできたジュリエットは、まるで空気の精であるかのごとく美しいパドブレを刻み、ジュリエットの浮き立つ気持ちを軽々と空中に浮かせてみせる。また、ロメオは音楽を隅々までたっぷりとらえた正確な動きで、美しい技巧を展開。

重力に捉われないこの二人のバルコニーのパ・ド・ドゥは、マクミランの特徴のあるリフトの連続も難なく軽々と空気に乗せてしまう。ジュリエットをやすやすと上に持ち上げ唇を合わせるロメオ。抱かれたジュリエットの両の足が完全に地より浮き上がった瞬間があったのではないか、という若い二人の口づけ。仄暗い舞台照明がとても美しいシーン。

墓所で、息のないジュリエットを軽々と起き上がらせるロメオに、それでも力なく崩れ落ちてしまうジュリエットの二人の動きもとても美しい。美しくはあるのだけれども、若者の疾走した恋の痛みにヒリヒリさせられたかというと、それはまた別。

この日の公演で一番熱くなれたのは、ティボルトの死だったのでした。マキューシオを殺しても平然と喉の渇きを潤す、髭のよく似合う輪島拓也さん。かかってきたロメオに次第に劣勢となり追い詰められ、ついにロメオの刃の下に倒れる。体を痙攣させ、地をのたうちまわる。この世に未練を残したようなその迫力に引きつけられました。

そして、その死を嘆く狂態をみせる湯川麻美子さん。キャピュレット夫人が感情を解放し爆発させる様子にこちらのアドレナリンもようやく上がってきたのでした。湯川さんのジュリエットを心配そうにみつめる目も印象に残ります。


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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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