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2010.11.23 (Tue)

マリス・ヤンソンス指揮 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 11月22日 19:00 サントリーホール その2

マーラーの交響曲第3番ってあらためて聴いてみるとほんと長いのだなぁ。だって休憩なしで90分ほど。でも、不思議なことに全然長さを感じさせない。不思議でもなんでもないか、だって、その90分の間、ほんとになんでもあり、で色々な響きが一杯に詰まっているのだもの、信じられないくらいにたくさん!

その“なんでもあり”を料理していくロイヤル・コンセルトヘボウの響きが実に素晴しい。30分強の長さを持つ第1楽章からして、あっ、これっ、すごいっ、に満ち満ちていて、ヘ長調の音階で上り詰める輝かしいラストには、胸が興奮で高鳴るのがわかる。音の反響が消えてゆく中、思わず深く深く息を吸い込んで、ちょっと普通と違う響きの中におかれた身をなだめなければならないくらい。

そのドキドキは、第2楽章に入ってもしばらくは静まらない。美しい音に満ちる天国の響き。極上の抑揚。大きくたゆたう弦の大きなフレーズに、低弦のピッツィカートが美しく絡む。

演奏終了後にみることのできたポストホルンの小ぶりな可愛らしい大きさに、あぁ成程、このサイズだからこそ、第3楽章の美しい高音を響かせることができたのだな、と得心。遠くから響く、どこか郷愁を感じる牧歌的なポストホルンののどかなこと!

低弦にハープで厳かに始まり終わる第4楽章、アルトが粛然と響き、第5楽章、それまで舞台後ろの席に控えていた児童に女声合唱が一瞬のうちに俊敏に立ち上がり、響くビムバム。

最終楽章、途切れることのない弦の大きなうねり、移りゆく木管のそれぞれの音色、響き渡る金管の清澄な響き、クライマックスを支える打楽器。トゥッティで繰り返されるクライマックスには、洗練された上質な情熱がほとばしる。まるで天上から降るような響きに大きく包まれた、そして、いつまでも包まれていたかった、信じられないくらいに素晴らしいマーラーであったこと!!


この日は不思議なことに、コンサートにつきものの雑音がいつもより少なかった。不思議、というよりも、嬉しいことに、と言うべき?

第5楽章に至るまでの待機の間、微動だにしないように見えた男児達にも大いに感心する。合唱の世界ではきっと当たり前の姿なのだろう。前日に、染五郎さんのところの金太郎ちゃんが舞台で同じように姿勢を長時間保っている姿をみて大したものだと思ったばかり。男の子でもじっとしていられる子はじっとしていられるものなのだなぁ。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

EDIT  |  23:55 |  コンサート  | TB(0)  | CM(2) | Top↑

★すべては第6楽章のために

あの立派な合唱が終わって、弦楽器だけで間髪入れず
に祈りのように音が出た瞬間は一生忘れられないでしょう。後半のトランペットのコラールで音が外れたのは残念だけど、最後のフェルマータが空中に消えたあとに静寂があったのは、この日のかけがえのない瞬間を共有した聴衆の良心にも涙腺がゆるんでしまいました。
アルマ |  2010年11月24日(水) 08:25 | URL 【コメント編集】

アルマさん、ほんとですね!
音が空気に吸い込まれるかのように減衰していく、
その過程を、杯の最後の一滴まで飲み干さんばかりに
味わい尽くすことこそ、
マーラーの響きの至上の愉悦!
コンセルトヘボウの音だからこそ、
22日の最後の静寂の瞬間を生み出す力を
持ち得たようにも感じられました。
miya |  2010年11月24日(水) 22:41 | URL 【コメント編集】

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