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2010.09.15 (Wed)

「マノン」 英国ロイヤル・オペラ 9月11日 15:00 東京文化会館 その2

東京文化会館の中を満たすマスネの甘い響き、そしてその中を自由に泳ぐ美しきマノン。フランス語の甘い発声を聴かせつつ、自分の思うがままに奔放に、と同時に、怠惰に、心地好く快い方向に流されていくマノン。マノンはその濁った流れの中に、自分一人のみならず、デ・グリューをも諸共に飲み込ませてしまう。

この愛の奔流、もう見事すぎるではないか。これぞオペラの醍醐味。自分の心の欲望に忠実に、デグリューを搦め捕ろうとするマノン。そして、抑えに抑えた心をついには決壊させ、マノンに愛の激情を流れ込ませるデ・グリュー。舞台の上に、これほどまでに破滅的な愛の力を味わえた時こそが、全くオペラの至福に包みこまれる瞬間であることだなぁ。

アンナ・ネトレプコの華々しい身体が声が、麗しいマノンを舞台に実体化させる。マシュー・ポレンザーニの、甘さと力強さと繊細さとを兼ね合わせた伸びやかなテノールが、マノンの前で心を震わせる。マノンとデ・グリューを華麗に生きたネトレプコとポレンザーニ、そしてその周りを固める役者、もとい歌手達の美しい歌声に、巧みな演技力。管弦楽は、自由に闊達に伸びやかに、時には繊細に、そして歌手の声を見事に引き立て、前へ前へと物語を運ばせてゆく。それらのすべてに飲み込まれ、圧倒させられた素晴らしいひと時。これぞオペラ。(続く・・・たぶん)


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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