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2010.08.30 (Mon)

大野和士のオペラレクチャーコンサート 8月27日 18:30 神奈川県立音楽堂

今年のテーマは《マノン》。プッチーニの「マノン・レスコー」とマスネの「マノン」を聴き比べるというもの。

2組の歌手(マスネは並河寿美さん&望月哲也さん、プッチーニは黒木真弓さん&馬場崇さん)がそれぞれのマノンとデ・グリューを演じます。大野和士さんのお話はいつもとてもわかりやすくて、この日も享楽的なマノンと、その魅力の虜となってしまったデ・グリューの二人の心の動きを細やかにお話ししてくれます。

3日前のこのレクチャー・コンサートのことを思い返してパッと頭に甦るのは、プッチーニのマノンは、彼女をなじるデ・グリューに初めは下手に出て泣き落としのテクニックを使い、太腿まで見せて誘惑しながら次第にデ・グリューを落として女王のように君臨してゆく姿。そして、マスネのデ・グリューが、マノンの方をけっして見まいと強く心に思いながら、彼女の大いなる魅力についに負け、思わずマノンに駆け寄り肩を抱く姿。

マスネ組の望月さんが、“Je t'aime!”と声を振り絞り、とうとう激情に駆られて並河マノンの露わになった白い肉感的な肩を抱き、情熱的に愛を訴える。この姿に目を奪われながら思ったのは、愛を熱く熱く語るには、日本人のメンタリティーのままでは全くダメなのだな、ということなのよ~。望月さんは、見掛けは当たり前のように日本人なのだけれど、仕種、感情表現は見事にあちらの国の人のもの。オペラを演じるためには、農耕民族を脱して狩猟民族にならねばけっして様にはならぬのだなぁ、とつくづく思い知らされました。

自分の気持ちの赴くまま、金持ちの愛人では満たされない愛をデ・グリューに求めるマノンを並河さんが情感たっぷりに、そして望月さんが、なんとかマノンの誘惑から自分の心を守ろうとしながら決壊し、マノンに流れ込んでゆく激情を情熱的に表現するものだから、すっかりその世界に浸ってしまいました。ピアノでオーケストラパートを演奏する大野さんも時には思わず椅子より立ち上がり、ピアノに熱情をぶつけます。

マスネの「マノン」、て実はこの日に初めて聴いたのだけれど、その情熱的な様子に、英国ロイヤル・オペラ公演での「マノン」がものすごく楽しみになってきた。ネトレプコだから余計に。


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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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