「ヴォツェック」 新国立劇場 11月26日 14:00
新国立劇場、今日のエントランスの花は如何に?と思いながら行くと、そこにはで〜んと巨大なクリスマスツリーが飾られていたのでした。
し、しかし、今日の「ヴォツェック」、この明るく楽しく家族が集うイメージのあるクリスマスツリーからは全く対極に位置する、救いようのないような世界を描いたものでありました。こんなにもオペラの内容からはほど遠くかけ離れたエントランスの飾り物って・・・(それともアイロニーをきかせてるのか???)
わずか1時間35分の上演時間と聞いていたのですが、実際のところその倍の時間、「ヴォツェック」の世界に沈みこまされたようにも思えた、とても密度の濃い舞台でした。
今日はテレビカメラが入っていたようで、この「ヴォツェック」、来年NHK教育テレビ金曜の芸術劇場で放映の予定だそうです。
帰りに白井晃さんを見かけた。髪のウエーブ具合が素敵だったわ。
神奈川県民ホール周辺
「白鳥の湖」 マリインスキー・バレエ 11月23日 14:00 神奈川県民ホール その2
オーケストラが全体的に遅めのテンポでゆったりと歌われる、その大きくたっぷりとした旋律に乗り、長身のコンダウーロワが長い腕をたおやかに美しく伸ばし、しなやかなボディを美しくしならせ、王子と合わせる目線に濡れるような輝きを光らせ、もう既に何年もオデットを踊っているような風格に、地に脚の先が吸い付くようなしっとりとした脚運びをみせ、とその一つ一つの動きに目を奪われました。コールドの白鳥たちよりも一回りさらに大きいチュチュにきらめく羽根がとても美しかったです。
そして、コルスンツェフの王子は、母親である比類なき美しさを持つ王妃に弓矢を送られた時から、王子が大人になる物語であることを予感させ、期待を持たせます。
王子と白鳥の出会いはとても鮮やか。初めて愛することのできる対象と触れた王子。ついにみつけた女性を追い求める素直なストレートな愛が伝わってき、一方、コンダウーロワには白鳥の乙女としての清潔感が感じられました。
オデットと王子のグラン・アダージョ、ハープのとても美しい前奏が見事に響き、遅めのたっぷりとしたテンポでまるですすり泣くようなヴァイオリンの音色に合わせ、オデットが王子に身をゆだねる恍惚、そして、ゆだねられる側の恍惚が感じ取れます。これほどまでにゆったりとしたテンポで二人の愛をみせようとは、生唾を飲み込みたくなるような芳潤に香り立つ官能になんだかぞくぞくとしてしまいました。
一方、黒鳥オディール、驕慢な魅力はやや薄かったのだけれど、その禍々しさはロットバルトが充分に補ってくれていました。翻すマントの裏地の真っ赤な色彩が目を刺します。大きな瞳の美しいコンダウーロワの黒鳥は意外にもかわいらしく、その様子はまるで、ロットバルトの手によって黒ダイヤのように美しく形作られたものの、魂の伴わない操り人形であるかのようなオディール感を醸し出しているように感じられて、なかなかおもしろかったです。グランフェッテは3回に1回ダブルを入れたものを綺麗にきめていました。
「白鳥の湖」のストーリーはもちろんわかってはいるのだけれど、哀調の音楽が響く中、コンダウーロワとコルスンツェフの二人、ロットバルトの計略に打ち勝ち愛の勝利をみせることができるのだろうか、深い悲しみをみせるオデットに、許しを求める王子、あぁ一体この二人はどうなるの、とドキドキさせられます。ロットバルトに王子がみせた憎しみは激しく、その分、オデットへみせた喜びは強く感じられ、二人が寄り添う愛の輝くラストシーンには静かな深い感動を覚えたのでした。
とにかく美しい「白鳥の湖」だった〜。第1幕のパ・ド・ドロワも見事。ふくよかで、夢のように美しい。バレエとは本来こういうものであると改めて知らしめてくれたような脚先の美しさには目を見張ってしまいました。
4羽の小さな白鳥、4人が組み、首を傾ける様子が音楽に合わせごくごく自然で、美しかった。
滞空時間の長い楽しく美しい道化。
コールドの白鳥たちは白鳥の柔らかい真白な羽毛が柔らかに散るような美しさ。舞台に広がり、様々な隊列を作っては散り、また組む様子には目を吸い寄せられました。
スペイン、ナポリ、ハンガリー、マズルカは、衣装も装飾豊かにきらびやかで華やか。民族舞踊を様式化した洗練された美しさが感じられました。
音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付 : マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付 : コンスタンチン・セルゲーエフ
台本 : ウラジーミル・ベーギチェフ,ワシーリー・ゲーリツェル
装置 : シモン・ヴィルサラーゼ
衣裳 : ガリーナ・ソロヴィヨーワ
指揮 : パーヴェル・ブベリニコフ
管弦楽 : 東京ニューシティ管弦楽団
≪出 演≫
オデット/オディール : エカテリーナ・コンダウーロワ
ジークフリート王子 : ダニーラ・コルスンツェフ
王妃 (王子の母) : エレーナ・バジェーノワ
王子の家庭教師 : ソスラン・クラーエフ
道化 : ラファエル・ムーシン
悪魔ロットバルト : イワン・シートニコフ
王子の友人たち : エリザヴェータ・チェプラソワ/マリーヤ・シリンキナ/マクシム・ジュージン
小さな白鳥 : エリザヴェータ・チェプラソワ/ヤナ・セーリナ/ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク/エレーナ・ユシコーフスカヤ
大きな白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/ユリアナ・チェレシケーヴィチ/アナスタシア・ペトゥシコーワ/リリヤ・リシューク
2羽の白鳥 : ダリア・ヴァスネツォーワ/オクサーナ・スコーリク
スペインの踊り : アナスタシア・ペトゥシコーワ/ヴァレーリヤ・イワーノワ/イスロム・バイムラードフ/カレン・ヨアンニシアン
ナポリの踊り : アンナ・ラヴリネンコ/マクシム・フレプトフ
ハンガリーの踊り : ポリーナ・ラッサーディナ/ボリス・ジュリーロフ
マズルカ : アリサ・ソコロワ/オリガ・ベリク/ナターリア・ドゥゼヴリスカヤ/スヴェトラーナ・シプラトワ/ドミートリー・プィハチョーフ/アレクサンドル・クリーモフ/ニコライ・ナウーモフ/セルゲイ・サリコフ
【上演時間】 約3時間 【終演予定】 17:00
第1幕 65分 − 休憩 20分 − 第2幕 40分 − 休憩 20分 − 第3幕 25分
「白鳥の湖」 マリインスキー・バレエ 11月23日 14:00 神奈川県民ホール
“バレエ”
という美しさ マリインスキー、てすごいわっ
コンダウーロワの白鳥、
素晴らしかった〜
今日は最安席のクソ席(あ〜らごめんあそばせ)だったのだけれど、神奈川県民ホール、意外に舞台がみえやすいのに嬉しくなる。3階最後列近くのほぼ隅席。もちろん片方の袖は切れ、舞台は斜めから眺めることになるのだけれど、思っていたほどそれが気になることもなく、美しい白鳥の世界を堪能することができました。
ただ、休憩時間に催されるというサイン会のある1階ロビーまでは結構な距離があります。幕ごとのカーテンコールの後、会場が明るくなるやいなや、1階ロビーまで駆け降りる。もうまるで一山降りる感じ。けどやっとこさ降りた甲斐があった。間近でみたソーモワ、美しかったわ〜。
シクリャローフは次の幕間にということだったので、またもう一度下まで駆け降りるはめに。でもでも、シクリャローフも写真でみるより近くで直にみるほうがうんと素敵でした。甘い少年のような笑顔がとっても魅力的だったわ。ここのところ出待ちする元気などもうないので、幕間に開いてくれるサイン会はダンサーを間近に感じることのできるとても素敵な機会でした。
サインを終え笑顔で手を振りながら1階客席に入ってゆくシクリャローフを見送り、ベルも鳴ったので、あわててまた3階まで駆け上がろうとロビー脇の階段に駆け寄ると、あら〜、そこにはまさに会場に入らんとしているばかりのロパートキナが。ショートカットのきりりとしたお美しさが凛と光っていました。
「くるみ割り人形」 東京バレエ団 11月22日 15:00 東京文化会館 その2
そうえいば東京バレエ団の「くるみ割り人形」をみるのは初めてだったのだな〜、ということに気がついたのは古色蒼然とした(よくいえばレトロな)舞台装置を目にした時。ちょっぴり萎えかけた気持ちを立て直してくれたのは、物語を生き生きと繰り広げてくれるダンサー達を目にしてから。
小柄なコジョカルはクララという少女にぴったり。そして、長身をしなやかにしならせ鮮やかに登場した木村さんのドロッセルマイヤーがまるで異界に連れて行ってくれるようでとてもかっこいい。少年を演ずる女性ダンサーたちも溌溂としている。
だけれど、気分がほんとうに盛り上がったのはくるみ割り人形から美しい王子に変身したヨハン・コボーが登場してからでした〜。
舞台に光るように現れた王子コボーの目にはクララへの憧憬の表情が浮かび、そこから発散される王子オーラにはうっとり。高いアントルラッセにうっとり。コジョカル・クララを天に高らかに昇らせるようなリフトは喜びに溢れていて、そこに密な二人の世界が広がる様子にまたまたうっとり。
クララを雪の世界に導いたコボー、ここでも品のある安定したマネージュを見せ、作り物の雪の世界を本物の雪の世界に変えてくれました。雪がちらちら舞うように美しく踊る東京バレエ団の雪の精たちもとても美しい。
第2幕、舟に乗りクララと進むコボー王子の目の先には、未知の世界が広がっているのがみえました。王子の肩に寄り添い喜びと幸せをみせるコジョカルもまた素敵。(しかしまぁ、この舟、一寸法師のお椀の舟かと思ったよ・・・)コボーの周り半径10mは王子パワーで満ち満ちているよう。グランピルエットで剣を振りかざしねずみを蹴散らすのもかっこよかった〜。
そして、クライマックスのグラン・パ・ド・ドゥ。コジョカルの手の指の先からはまるで花びらが美しく舞い、その花々の甘いふくいくとした香りが散るような錯覚を覚えてしまうような美しさ。
コジョカルの腕から手の指の先までの空間に潤いを感じさせるような動きは明らかにチャイコフスキーの響きをものにしていて、たおやかであると思えばまた、クライマックスに向かうシェネのスピードをどんどん増す様は緩急自在の見事さ、華やかさをみせていました。
心躍るような美しい理想の形のダイブの勢いがコジョカル、コボーの二人の踊りを美しく締めるのでした。
幕切れ、くるみ割り人形に喜び一杯の愛情を寄せるコジョカルの笑顔に、夢の世界に誘ってくれた余韻を感じることのできた素晴らしい「くるみ割り人形」でした。(・・・がに股で全くかわいくないくるみ割り人形をこんなにも喜びに満ちて愛おしく抱きしめることのできるコジョカル、ほんとにすごいとも思った。)
スペインの奈良さんと後藤さん、後藤さんもバジルのようなノリで、堂々とした胸の張り具合に意気のよいグランピルエットがかっこよかった。
アラビアの西村さんと柄本弾さん、西村さんのうごめいて思い切り高く上げられる脚のラインが美しい。意気のよい健康的な魅力のアラビア。
ロシア、思い切りのよいコサックが見事。誰だかわからないでみてたら松下さんだった。
中国は、中川さんが針のようで軽い跳躍。
フランスの宮本さんは、笑顔が素敵でのびやか。上着のアクアブルーがよく似あう爽やかさ。
花のワルツの4人の男性ソリスト、長瀬直義さん、梅澤紘貴さん、安田俊介さん、柄本弾さん、よくみると皆かっこいいではないか。ここのところKバレエの男性陣に目を惹かれることも多かったのだけれど、どうしてどうして、東バの男性たちもなかなか素敵であることをあらためて認識。なかでも目立っていた柄本弾さん。どんな由良之助をみせてくれることだろう。
「くるみ割り人形」 東京バレエ団 11月22日 15:00 東京文化会館
本物の王子様だったわ〜〜〜
(≧∇≦)+*:゜。:;*゜+:*+キャ〜♪
ダンスマガジン誌上でも夏のバレエフェスの舞台写真は堪能したけれど、それよりもはるかに大判のカレンダーの中に素晴らしい瞬間をとどめてくれているダンサー達を月替わりで眺めることのできるのは日々の楽しみとなるわっ、きっと。
もひとつところで、今日東京文化会館入口カウンターのお知らせで知ったのだけれど、ピアニストのイェフィム・ブロンフマンのコンサートが中止になっていた。カウンターのお姉さんに聞いたら来日が中止になったということだったのだけれど、ジャパンアーツのサイトみたら、ブロンフマン、なんと新型インフルエンザ!!!そりゃあ来日は無理だわ。お大事に!!
今日の日記
昨日のNHK芸術劇場で録画したミラノ・スカラ座「アイーダ」をみてた家人が突然笑い出した。
あ゛〜〜〜〜〜〜っ、ほんとだ・・・・口パク (厳密には違うけど・・・)
アムネリスのアリアの最高潮、映像は高音を歌い上げてぱっと口を閉じきってるのに、まだその高声が響いてるよ。HHK、映像編集して別の日の公演の音をあてたな。
東京バレエ団 2010年ラインナップ
NBSのサイトに掲載された東京バレエ団2010年ラインナップと、2010年4月に上演の決定された「ザ・カブキ」のお知らせ。
5月のクランコ振付「オネーギン」。タチヤーナ、オネーギン、レンスキー、グレーミンら登場人物に対する深い洞察力を必要とする作品をついに初演の東京バレエ団の面々がどう演じてくれるのか、大いに楽しみにしたいです。
そして、4月のベジャール振付「ザ・カブキ」では、若い世代の配役が目を引きます。
由良之助の柄本弾さんは20歳になったばかり。そして、顔世御前の二階堂由依さんは入団1年目のまだ17歳だという。172cmの長身に“拳(こぶし)大の小さな顔”という紹介に思わずのけぞってしまったのだけれど、サイトに掲載されている顔世御前の二階堂さんの写真をみた限りでは、それもあながち冗談とも思えぬ恵まれたスタイルの持ち主。さぁ、東バに新しい風が吹くのか。
2010年1月 |
■公演日 |
「オペラ座バレリーナのエコ・シックなパリ」
オペラ座バレリーナの エコ・シックなパリ (2009/11/20) ミテキ・クドー |
今日は世の海老蔵ファンにとっては衝撃的な一日だったわ〜。今晩23時04分からの日本テレビ「NEWS ZERO」で小林真央さんの生報告があるそうです。
傷心の気持ち(笑)を癒してくれるのが、ミテキ・クドーさんのこの一冊。
パリ・オペラ座のバレリーナ、そして、妻、二児の母親として忙しい毎日を送るミテキ・クドーさんの大切にしている家族とのエコロジーな暮らしをはじめ、オペラ座バレリーナとしての毎日などを紹介。
ミテキさんが案内してくれるオペラ座のバックステージや、ガルニエ周辺のバレエショップを初めとしたお店の紹介などの写真がとても素敵。陽の光がたくさん射し込むオペラ座の楽屋の明るさが開放的。
マチュー・ガニオも自然に触れることがなによりもの回復法だと語っていたけれども、ミテキさんも、パリ郊外の自宅の緑の多い庭にいるだけでストレスがなくなると話しておられます。ふんだんな緑のお庭がとても素敵。こんなところでマルシェのお菓子やさんのケーキを頂きながらティータイムだなんて素敵だわ〜。
アンティークのお店や、刺繍屋さんのお店などなどの写真を眺めているだけで、ふんわりとあたたかい気持ちになってきました。
今日の読売新聞夕刊 “ALL ABOUT”はマチュー・ガニオ
読売新聞本日夕刊カルチャー面ポップスタイル“ALL ABOUT”は、マチュー・ガニオの特集にございます。
新聞の一番中の面を大きく使った特集では、で〜んとマチューが大きく載っている。でかいっ!すごいっ!!美しい!!!
8月のバレエフェスティバルで来日した時の取材だそう。
マカロンが大好きだというマチューの「シンデレラ」の舞台写真つきサイン入り色紙などのプレゼント企画も。
庭仕事などで自然に触れることが何よりもの元気回復法だというマチュー。次の来日がほんと楽しみだわ。
YOMIURI ONLINE pop Style動画 (マチューのメッセージあり)
YOMIURI ONLINE pop Styleブログ (マチューの写真あり)
それから、パリ・オペラ座バレエ団2010年日本公演BlogではELLE TVのマチュー・ガニオ特別インタビューが紹介されていました。
マリインスキー・バレエ 「オールスター・ガラ」 演目・キャストの変更
2週間前にはまだ緑だった東京文化会館横の銀杏がずいぶん黄色に色づいてきました。
11月16日現在の、マリインスキー・バレエ2010来日公演12月11日「オールスター・ガラ」、キャストに演目の変更。赤字が今回の変更です。
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マリス・ヤンソンス指揮 バイエルン放送交響楽団 11月15日 14:00 サントリーホール その3
HMVによると、この11月15日のバイエルン放送交響楽団のブラームス2番、チャイコフスキー5番の演奏の後、ヤンソンスのサイン会に並んだのは400名程にものぼったらしい。
約2000席ほどのサントリーホール、空席も多少はみられたので、4名だか5名だかに1人並んでいた計算になる。楽屋口からのヤンソンスのサインを求める長蛇の列に、帰り支度のオケのメンバーたちが珍しげにカメラを向ける姿もみられました。
さて、後半のチャイコフスキー5番、第1楽章、第1主題、語りかけるような木管に引き続く弦の広がりに、ロシアの香りが漂います。第2主題の弦の歌い方が見事。迎えるクライマックスは、高揚感に満ちると同時にヤンソンスの表現は隅々にまで目配りがきき、安心して音の洪水に身をゆだねることのできる思いでした。
第2楽章、ホルンという金管楽器の響きにこれほども美しい抑揚をつけることができるのか、という驚き!その音に寄り添い美しく響く弦が見事に調和。加わるクラリネットの歌い上げ方も素晴らしく、明るく響くオーボエの音も耳に残る。弦が大きく歌い上げる旋律がこのうえなく美しい。激しく運命の動機が鳴り響いた後は、さざ波のように広がる音が静かに終結に向かう。
ロマンティックに美しく響く第3楽章のワルツ。弦の細かい動きは軽快かつ明確。クラリネットとファゴットの運命の動機の静かな動きにはハッとさせられる。物語の広がりを感じさせられたよう。高らかに運命の動機が響く第4楽章。長い旅路をようやく終えることのできたようなクライマックスを迎える最終楽章、高らかに響くトランペット、連続して鳴らされるティンパニーに静かな興奮を覚えました。
アンコール曲はシベリウスの「悲しきワルツ」にヨーゼフ・シュトラウスのポルカ・シュネル「憂いもなく」(Porka Schnell "Ohne Sorgen")。 どちらも初めて聴く曲だったけれど、コントラバスのピツィカートで始まったシベリウスのワルツは、ヴァイオリンも切ない甘さをみせたり明るく軽快な音を響かせたりと、弦の魅力をたっぷりと聴かせてくれた一曲でした。そして、団員の陽気な掛け声入りのポルカ・シュネル。この夜の素晴らしい演奏会はヤンソンスの楽しげに指揮棒を振る姿で終わりを迎えたのでした。




















